A Quarter Century Ago Today 25年前のロサンゼルス日記

25年前にロサンゼルスに滞在していた時の日々の記録。25年後のその日に公開していきます。

Dream Pictures Studio

Feb. 14th, 1998

 

 Dream Pictures Studioをのぞいてきました。

 この日の朝、サンタモニカにあるDMV(車両管理局)に行って、カリフォルニア仮免許の期間延長をしてきました。今回は珍しく、思いの他手続きが早く終わりました。Dream Pictures Studioもサンタモニカにあるのですが、約束の時間までにはまだ時間があったので、天気も良かったためマリブの方までちょっとドライブをしました。
 マリブはサーフィン発祥の地で、ダイビングのメッカでもあるようです。どちらかというと海よりも山の私には余りピンとこないのですが、とにかく気持ちの良さそうなことだけは私が見ても分かります。


 Dream Pictures Studioは、ソニーナムコ、そしてポリゴン・ピクチャーズが出資をして出来たデジタル映像制作会社です。ここロスのオフィスと、東京の有明にオフィスがあります。

 ロスには20人位、そして東京には40人位がいるようです。2000年夏公開を目指して、あのペンギンさんの映画制作をすすめています。(ムースのCMで有名になった、確かホッパー君。デザインはかなり変わっていましたが。) 東京の方は人が集まらないなど、余りいい噂を聞かないのですが、ロスのオフィスは少なくとも私が見た範囲内ではかなり活気がありました。

 このプロジェクトに関しては、ストーリーボード/プレゼン資料作り、テスト映像制作など、プリプロダクションの段階です。会社の構造上、本制作前にかなりプレゼンが必要になっているようです。本制作開始まで無事にこぎつけられると良いのですが....。
 クレイのペンギンを作る美術スタッフもいるのですが、これらも3Dデジタイジング用ではなく、プレゼン用だと言っていました。テスト映像はエクスプローラーで制作したそうですが、水中の表現などかなり良くできていました。


 ここのスタッフは、友人のUSCの卒業生を含めて5人位しかいません。マシンはOctainが5台です。彼らは皆Mayaに移行中です。

 Mayaは新しいソフトで0から作り直しただけあり、インターフェースがすごく洗練されているという印象があります。
 ショートカットなどがすごく使い易く、こうした操作性の工夫だけでも効率はかなり違うのではないかと感じました。キャラクタアニメーション、そしてダイナミックスにかなり力を入れていて、ソフトイマージュはかなり驚異を感じているのではないかと思います。MayaのNTバージョンも、SGI版からそれほど時期を遅れずに出荷という噂もききます。

 ただし、レンダラーに関しての評価は他の部分よりも若干劣るように感じます。Dream Pictures Studioは、RIBファイル出力で最後はRenderManの持っていく予定のようです。
 同じくMayaでフルCG映画の制作を進めているスクウェアUSA in ハワイは、独自のレンダラーの開発に着手するようです。但し、これには3年位の期間を費やすようで、映画に間に合うかは分かりませんが。


 Dream Pictures Studioのロスオフィスは、準備用という位置づけが強く、本制作が始まればその拠点を東京へ移すと言っています。ただ、私の友人も6月に日本へ移る予定だったのですが、それがなくなったと言っていました。
 彼が言うように、ロスのオフィスでもっと人が必要になるからというのが本当の理由であれば良いと思います。