A Quarter Century Ago Today 25年前のロサンゼルス日記

25年前にロサンゼルスに滞在していた時の日々の記録。25年後のその日に公開していきます。

Animation Seminar

Oct. 29th, 1997

 

 アパートの私の部屋の蟻に、冬季休戦協定を申し入れていましたが、完全に無視されたようで最近また洗面台の周りに出没していました。先日ついに"COMBAT for Ant"を配備しました。これが効いたのか、ここ数日は見かけません。

 しかしロスに移ってから、何か足が痒い気がしてなりません。アパートがペットOKなので、じゅうたんにノミかダニでもいるのでしょうか。どちらかというと、皮膚は強い(鈍感な)方なのですが、今度は「ダニアース」のようなものが必要かもしれません。


 水曜日は「アニメーション・セミナー」のクラスを夜6時から9時まで取っています。色々なアーティストを招待して、その人の作品を鑑賞し、その後それに関してディスカッションをするものです。
 この授業ですが、鑑賞する作品がアーティスティックなものに偏っているため、学生の一部には不評でした。また、コンピュータ・アニメーション学科のカリキュラムそのものや、先生と学生とのコミュニケーションにも色々と問題があるようで、学生はか
なり不満を抱いていました。

 今日のクラスでは特に招待する人がいなかったため、フリーディスカッションとなりましたが、ここぞとばかりに学生の不満が爆発しました。

  • 1年と2年で同じようなクラスが必須になっていて、カリキュラムに無駄がある。
  • かなり専門的で特殊なクラスまで必須になっていて、興味がそれほどないクラスにもかなりの時間を割かれる。
  • クラスの内容が偏っていて、芸術的な作品はあつかっても、エンターテイメント性の強い作品が取り上げられない。
  • 高い授業料をはらっても、それに見合うだけの講義内容になっていない。
  • コンピュータ設備はあっても、それに関する指導がなく学生が独学する状態にある。

などなど、学生のかなり辛辣な意見が4枚にわたって書かれた紙が、学生そして先生にも配られました。学科長を含め、4人の先生もその場にいましたが、かなりタジタジといった場面も見られました。

 中には自分の意見を言いながら、自分の思うような講義が受けられない悔しさから泣き出す学生までいました。

 みんなGraduate studentであり、各個人が創作意欲を強く持つアート系の学生であることを差し引いても、日本の学生には絶対に感じられないと思われる迫力を感じました。

 彼らの意見の中には、コンピュータ・アニメーションに関する講義がないことに対する不満もかなりありました。

- xxxx is great at what he does, but we need someone to actually instruct us on the computers.

- There needs to be a Unix and Alias person at all time.

 私も何か手伝えることがあれば、喜んでお手伝いしたいと思っています。


 この長いディスカッションの後に2時間程"Cal Arts"の学生作品を鑑賞しました。トラディッショナル・アニメーションが中心でしたが、レベルの高さにはとにかく驚きました。ディズニーにたくさんの人を送り込んでいるのも納得できます。

 かくしてクラスが終わったのは10時半過ぎになっていました。学生の不満の中には、

- Our classes shouldn't be so late at night, it's a dangerous area and a dangerous time to have to leave the campus.

というのもあったのですが....。