A Quarter Century Ago Today 25年前のロサンゼルス日記

25年前にロサンゼルスに滞在していた時の日々の記録。25年後のその日に公開していきます。

IMAGICA USA

Mar. 9th, 1998

 

 3月になり、ロサンゼルスはますます暖かくなってきました。ここ数日はエルニーニョの雨も降らず、好天が続いています。

 さて、先週末にイマジカUSAを見学させてもらってきました。イマジカUSAは、私の住むマリナ・デル・レイから車でほんの10分位の閑静な所にあります。


 イマジカUSAでは、35mmのフィルムスキャナ/レコーダの販売、そしてIMAXなどの大型映像のポスプロをやっています。
 35mm関係はハードの販売をやっているため、クライアント(スキャナ/レコーダを購入するポスプロ会社)と競合しないために、35mmのポスプロはやっていないということです。
 逆に70mmなどの大型はポスプロをやっていますが、70mmのスキャナやレコーダは特製のもので、販売をしていませせん。実に単純なことですが、ビジネス構造としてなるほどと思ってしまいました。

 70mmでスキャニング(デジタイジング)した画像は、基本的にDLTに吸い上げるそうです。(このデバイスはDVD-ROMなどを作るときにも標準的に使われているものだと思います) 8mmデバイス(Exabite)は信頼性も低い上に時間がかかるため、逆に割り増しになるそうです。
 ディスクレコーダも、ファイバーベースのものを使っていました。


 70mmのデジタル/オプチカルの編集だけではなく、簡単なエフェクトを加えたりといったことはやっているようです。SGIなどのマシンはまだそれ程ありませんが、それなりのプロダクション機能を持たせるという計画もあるようです。(リンクスUSAという話は以前からたまに耳にします)
 倉庫みたいな大きな部屋でスクリーニングができます。70mmの8pまでは大丈夫だそうです。さすがにIMAXは無理で、そうした場合はUSCの横のIMAXシアターを使うということです。

 この他、ソフトイメージのメンタルレイプラグイン・レンダラーとなる、スピードレンダーの開発もここで行われています。ベースになっているのは、Personal LinksのL/Imageです。
 L/Image同様、ユーザーはレンダラーのかなり細かいところまで設定ができます。メタボールレンダリングするときは、それなりのパフォーマンスが出ているそうです。が、ソフトイメージから提供されているライブラリを使っているため、全体として中々パフォーマンスが出ず、苦労しているようです。
 ベータ・バージョンはデジタル・ドメインなどのプロダクションに既に入れているそうです。


 ユニバーサル・スタジオの「バック・トゥー・ザ・フューチャー・ザ・ライド」で動き出したこのイマジカUSAも、着々と根をおろしているのを感じました。